マネジメントブログ

年頭ご挨拶+Biotech Showcase

大変遅くなりましたが、新年のご挨拶を申し上げます。


キャンバスの2015年は、Stemline社とのCBS9106提携公表の余韻から始まり、同社IND申請完了のニュースで幕を閉じた年、に見えると思います。
もちろんその意味だけでも、昨年はキャンバスにとって前向きな年でした。

一方、社内のムードとしてはそれ以上に、CBP501に関する新知見の検証が進み、CBP501の見方が生まれ変わった年でもありました。

ウェブサイトをご覧いただいているように全面リニューアルしたのは、決算期の区切りに合わせた7月でした。
このリニューアルのテーマは「ReBorn」。
このテーマはいくつかの話題にまたがっていますが、特に、免疫チェックポイント阻害剤の登場で癌化学療法の領域にパラダイムシフトが起きるのと時を同じくしてそれまで癌細胞を特異的に攻撃すると考えていたCBP501に「癌免疫」に関わる作用が見つかったことが、キャンバスにとって重要な「ReBorn」でした。

新知見の検証成果は、11月に学会発表をすることができました。
10月に成立したCBP501用途特許(白血球数による絞り込み)にも、それらの新知見は大きく寄与しました。

また、これらの新知見を踏まえてキャンバスは、CBP501提携が遅れた場合でも自社調達資金で臨床試験を前に進めることとそのための資金調達開始を決定し、7月にエクイティコミットメントラインによる資金調達を開始しました。

肝心のCBP501提携獲得活動は、その後も進捗し続けてはいるものの、提携成立のニュースには至らぬまま、また越年を余儀なくされました。
何とか一日も早く、という考えは変わっていません。

このブログを始めたのも昨年7月でした。
以来、少しずつですがご来訪者数も増加傾向です。
お越しいただいた方にとって何らか有益な情報をお届けできるよう、河邊ともどもこれからも続けてまいります。


年末所感で河邊も書いておりましたように、一昨年よりも昨年、昨年よりも今年を、さらに良い年にしたいと考えています。
引き続きよろしくお引き立ての程お願い申し上げます。

✽ ✽ ✽


さて、本日「PR情報」として、
Biotech Showcase 2016でのプレゼンテーションのお知らせ
を公表しました。

Biotech Showcaseは、毎年この時期にサンフランシスコで開催されています。
Showcaseの名が表しているように、比較的小振りなそれでいて魅力的な(やや尖ったような)バイオテク企業が数多く集まってブース展示やプレゼンテーションを行い、大手製薬企業や投資家がそれらを見て回るといったカンファレンスです。
他のカンファレンスと同様に、多数の個別ミーティングが開催される場にもなっています。
今年で第8回と年数はさほど長くないのですが、現在では既に参加企業数や参加者数で業界最大級のひとつに加えてよい規模にまで成長しています。

この時期のサンフランシスコでバイオと言えば、J.P.モルガン ヘルスケア・カンファレンスが有名ですね。
こちらは押しも押されもせぬ、バイオテクノロジー/ヘルスケア関連で最古にして最大の投資カンファレンスで、今年が第34回です。
昨年は当社の提携先Stemline社が、このJPMカンファレンスで当社からの導入化合物CBS9106(SL-801)を含むプレゼンテーションを行いました。
(今年も同社はJPMでのプレゼンテーションを予定しています。同社プレスリリースはこちら。CBS9106/SL-801については《IND申請を完了し複数の種類の癌を対象とする臨床試験開始に向かっている経口低分子化合物》と紹介されています。)

有り体に言ってしまうとBiotech Showcaseは、このJPMカンファレンスのコバンザメ的に上手く成長した後発カンファレンスです。
これは決して悪いことでもずるいことでもなく、他の業界でも同様のことが多数起きています。
何しろ同じ時期に同じキーパーソン(バイオ企業、投資家、セクターアナリスト、製薬企業など)が集結しているのですから、まとめていくつもの個別ミーティングができるなど、お互いにとって合理的です。

これまでもキャンバスは何度かBiotech Showcaseを(主に個別ミーティングの場として)利用してきましたが、今回は初めてプレゼンテーションの機会を持つことにしました。
河邊が登壇し、CBP501にかかる臨床データや新知見を中心に、当社への投資魅力、開発パイプラインの提携魅力をアピールしてまいります。

また、この会期中、複数の製薬企業等との個別ミーティングも予定しています。

今後も、こういった機会を可能な限り活用していき、一日も早く、良いニュースをお届けしたいと思っています。