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日々の走りの積み重ねが夢実現の大きな後押しに
マラソンやロードバイクで走ることが趣味の一つであり、毎日往復1時間以上のロードバイク通勤を快適に楽しんでいる。僕らの研究は、フルマラソン完走を目指して取り組む毎日の練習と同様、文献を読み、仮説を立てて検証するといった地道な作業を日々繰り返すことで創薬へとつながる。しかし・・・、立証に至る仮説は少なく、創薬までの苦難の道のりを社員一丸となって進む毎日が続く。
学術研究機関で博士研究員として実績を積んだのち、「社会とのつながりをより強く感じられるやりがいのある仕事をしたい」との想いを抱いて入社してから8回目の春を迎えた。当社独自の細胞表現型創薬スクリーニングによって見出された候補化合物の作用機序を解明することが僕ら研究員の使命であり、その成果が患者さんの笑顔につながることを想像して日々取り組んでいる。
患者さんの笑顔という幸運と出会うため、僕らが見出だす候補化合物が新薬になる日を夢見て、今日も地道に走り続ける。 -
仕事もサーフィンもバランスが大事
「Not to do, but to be.(行動の裏にある心が大切)」とは、農学者・新渡戸稲造が旧制第一高等学校の校長時に学生に向かって放った言葉であり、私自身の座右の銘でもある。本来、仕事をする上では、「to do(行動)」と「to be(心・在り方)」のバランスが大事であるが、抗がん剤開発はスピードが求められるため、「to be」よりも「to do」が優先されてしまう。しかし、結果にとらわれて、自分を見失っては本末転倒である。
趣味としているサーフィンでもバランスをとることが成功の一歩であり、仕事においても研究員、なおかつ人としてどう在りたいかを日々自問自答しながら、研究開発に取り組んでいる。
抗がん剤開発は人間が担い、その抗がん剤を使用するのも人間なのだ。患者さんの立場になって考え、痛みや苦しみを和らげる新薬を開発することが、われわれ研究員に与えられた使命であると考えている。
心を大切にするこの会社で研究開発に携われていることに、幸せを感じる毎日である。 -
チームの研究成功を奏でる弦として
入社11年、癌の根治を目指す社長を中心としたチームの一員として、日々、試行錯誤しながら研究に取り組んでいる。
癌を治すという大きな目標に臨む社長や先輩研究員たちの姿を見ているうち、次第にその目標達成の一助になりたいと強く思うようになった。また、身近な親戚やお世話になった方が癌を患い、投げかけられた「癌が治る薬を早くつくって欲しい」という言葉は、私の心を大きく動かした。
仕事におけるモットーとして、「知らないこと、分からないことを放置するのは恥ずかしいことであり、調べて、聞いて、なるべく理解するよう努力する」、「出来ることしかできないのだから出来ることを少しずつ増やしていく」という2つを大事にしている。これは、以前に期待される仕事の質と自分の能力の差に一歩も進めなくなった過去の反省のもと見出した自分なりの答えである。
癌で亡くなった親戚、お世話になった方に見られても恥ずかしくない仕事を、精一杯やり遂げたい。