マネジメントブログ

近況(と言っても)

6月になりました。
前回のブログ更新(第3四半期決算発表)からもうすぐ1ヶ月、久しぶりのブログ更新です。
今回は、株主・投資家のみなさんをはじめ各方面からご注目いただいている臨床試験の進捗などの近況を…と言いたいところですが、一般向けにお伝えできることはとても少ない状況です。

現在進めているCBP501・シスプラチン・ニボルマブ(オプジーボ)の3剤併用によるフェーズ1b拡大相試験(膵臓癌・直腸大腸癌各10症例)の組み入れペースについては、
「2020年6月期前半(=2019年12月まで)をめどに組み入れを終了する」
という以前から公表済みの目標に向け、順調に(=目標時期を達成できる程度のペース変動幅の範囲内で)進んでいます。
「目標時期を達成できない見込み」や「目標時期を待たず早々に達成できる見込み」が相当以上の度合いになったときには、その時点で公表します。

奏効や病勢安定など臨床試験の内容・データについては、現在のところ、一般向けに公表できる情報はありません。
こちらについても、中間とりまとめなどの形で一般向けにお知らせできる状況になり次第すみやかに公表します(それをせず学会発表になる場合もあります)。

公表済みの情報「最初の患者さんへの投与開始は1月9日」「2019年12月までに組み入れを終了目標=平均すると月2名弱の組み入れペース想定」の組み合わせから、現時点で投与開始からの期間がいちばん長い症例でも(仮にその症例の投与が続いていたとしても)5ヶ月しか経っておらず、それ以降に組み入れた症例はさらに短いことがおわかりいただけるはずです。
奏効や病勢安定といった判定には、一般的に、初回投与から少なくとも3ヶ月程度かかります。
判定できる症例が少なくとも数件積み上がった状態になるまで、ポジティブであれネガティブであれ、投資判断に影響を及ぼす情報と言える状態にはなりません。

「一般向け公表がないということは提携交渉に使うデータも更新されないのでは」
というご心配をたびたびいただきます。
ですが、そのご心配は無用です。
厳格な守秘義務契約下で行われる提携交渉では、ほとんど生データに近い情報を使うことができますから、現時点でも拡大相試験のデータを使います。
病勢コントロールの判定に必要とされる3ヶ月が経過していない症例についても、最新の細かいデータを随時更新しています。

ツイッター公式アカウントで
「便りのないのは良い便り」
という表現でお伝えしたとおり、キャンバスは良いことも悪いことも明確になり次第公表する方針です。
キャンバスから新しい発表がないということは、公表できる範囲において、格別に良いことも格別に悪いことも明確に起きていないということです。

臨床試験情報の公表には、さまざまな制約があります。
キャンバスが発表したいと考えることがすべてそのときに公表できるわけではありません。
各方面からのご不満の声も理解していますが、キャンバスは常に制約の限界まで公表しているということも、是非ご理解いただきたいと思います。

(末筆になりましたが、こんなにくどくどと書くまでもなく既にご理解いただけている皆さま、本当にありがとうございます。)