今日の公表資料で、2024年中には欧州臨床第3相試験を開始できないことをお伝えしました。
プレスリリースにあるとおり、臨床試験に使用する薬剤を製造・製剤化する工程に関する欧州の諸規制に適合した設備・プロセスによって実際に製造されるCBP501を臨床試験実施施設へ供給開始できるのが、2025年初頭以降になってしまうと確定したものです。
内容としては、欧州の規制の最新変更への対応や、米国と欧州の規制のとても細かい違いへの対応です。
先日のブログ記事で詳しくお伝えしたとおり、可能な限りの万全を期して進めていましたが、不可抗力を含めたすべての不確実性を完全には排除できず、不確実性(リスク)のひとつが顕在化してご心配・ご不安をおかけしてしまったことを、申し訳なく思っています。
とはいえ、必要以上に落胆するような事態でもないと私たちは認識しています。
欧州規制当局EMAと進めている臨床試験開始申請に、(製造プロセスに関する規制対応という意味で関連が全くないわけではありませんが)回復できないような・または回復に長期間を要するようなトラブルが発生したわけではありません。
「時期以外の状況悪化」は何ら発生していないことを、ぜひ正しくご理解ください。
また、臨床第3相試験の開始時期は2024年中ではなくなったものの、(これも先日のブログに書いたとおり、)それだけでただちに「2027年承認・上市」の目標が消えてしまうわけではありません。
承認される臨床第3相試験プロトコル(特に、中間解析の有無など)にもよりますが、組入開始から2年半程度での承認・上市には十分に実現可能性があると私たちは考えていますから、中長期的な展望として現時点でご心配には及びません。
その認識を明確にお伝えするために、「事業計画及び成長可能性に関するご説明資料」の中で
初期の目標(2027年承認・上市)実現可能性は変化なし
と記載しました。
「目標」という視点でまとめると、今日発表した内容は、
ということになります。
2027年承認・上市の目標達成の可能性は、開始承認獲得の時期や、開始承認される試験の内容、実施施設での被験者募集、実際の投与開始(FPI)の時期にかかっています。
それらにはすべて、私たちの努力で早められる余地がある一方で、私たちだけでは如何ともし難い不確実性があります。
現在は、今回の規制適合のための作業を確実に進めています。それ自体は幸いなことに比較的短期間で完了できそうですが、規制適合した設備・プロセスで無事にCBP501を供給できるまでには、ここにもさらに時期の不確実性が存在します。
それらをひとつひとつ乗り越え、2025年の早い時期に臨床試験の開始へこぎつけるために、引き続きできる限りの万全を期して進めていきます。
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