連載の途中ですが、去る12月14日(金)、日本証券新聞主催の「東京・バイオベンチャーIRセミナー」で河邊が講演しましたので、そのご報告を。
セミナーのご案内ページはこちらです。
当日の東京都内はやや肌寒いものの好天に恵まれ、主催者によると220名の聴衆にお集まりいただけたそうです。
改めて御礼申し上げます。
http://seminar.nsjournal.jp/7730.html
いちよし経済研究所山崎さんの基調講演のあと、各社に割り当てられた講演時間は30分。5分程度の質疑応答も含むので、実質25分の講演でした。
使用した資料はこちら(PDF 約1.3MB)です。
適時開示やこのブログなど当社のインベスターリレーションズに目を通していただいているかたがたにとって特に目新しい情報は当然ないのですが、今回のセミナーには「キャンバスという会社を初めて知った」というかたも来られるので、
「キャンバスの強みと特色」
「世界の抗癌剤開発の環境変化」
「CBP501フェーズ1b試験の解説」
「今後の開発計画」
と大きく4つのテーマに分け、コンパクトにまとめ直してお話ししました。
目新しい図としては、半ば過ぎの「併用の可能性(1)(2)」の生存曲線を使ったご説明は新しいものです。
最後のページでは「ご記憶いただきたい点・まとめ」として、「これだけは覚えて帰ってください」と申し上げたいことを1ページにまとめて表示しました。
今日の河邊のプレゼンテーションの最後のページ。「これだけ覚えて帰っていただければ幸いです」という点がまとめられています。 pic.twitter.com/XcadZMMxEZ
— (株)キャンバス公式 (@canbas4575) 2018年12月14日
その後、質疑応答が3点あり、いずれも河邊からお答えしました。
Q: 今回のCBP501フェーズ1b試験拡大相では膵臓癌と直腸大腸癌が対象疾患となっている。キャンバスが膵臓癌モデルマウスで共同研究している東京大学附属病院伊地知先生から、拡大相についてコメントを受けていたら教えてほしい。
直接・個別のコメントはいただいていない。
抗癌剤の動物実験で一般に使われているマウスは免疫系が破壊されていて、免疫系抗癌剤の実験には使えない。
東京大学附属病院伊地知先生の肝臓癌モデルマウスは癌周辺の微小環境が再現されていて免疫系抗癌剤の実験に適しており、CBP501と免疫チェックポイント抗体の併用による効果の確認に使用している。
Q: 期待すれどもなかなか提携獲得に至っていないが、ここまでの提携獲得活動の経緯と現状について話せる範囲で説明してほしい。
提携の獲得は、CBP501の開発進行のための最優先課題と位置づけて引き続き注力している。
これまで提携獲得に至っていない背景については、さきほどのプレゼンテーションでもご説明したような抗癌剤開発環境のパラダイムシフトが起きる中で、製薬企業等が求めているものとキャンバスが提供できる価値とが一致していない時期が続いてしまった面が大きいと考えている。
現在は、少なくとも製薬企業各社の注目領域にいることは間違いなく、このあとの拡大相で良い結果を出していくことの重要性は極めて高い。
前半の用量漸増相での感触も良いことから、拡大相でしっかりしたデータを主張できると期待している。
Q: 財務上の懸念というが、手元資金はどのようなペースで減少しているのか。財務上の懸念を払拭する方策はどうか。
臨床開発にかかる部分を除いた基礎的な運営経費(基礎研究費・一般管理費等)で年間およそ3.5億円ほどかかる。
現在は概ね向こう1年分の基礎的な運営経費を有しており今日明日に会社がどうにかなるという状況ではないが、開発費を掛けていくために十分な状況ではない。
この状況を払拭する最優先の方策は、製薬企業との提携等による入金の獲得。
それが実現しなかった場合には、開発進行ペースを抑制し出費を抑えることや、既発行の新株予約権等の行使進捗による資金調達なども考えていく必要がある。
可能な限り、提携等による入金の獲得で財務懸念を払拭・解決したい。
✽ ✽ ✽
以上、同行した加登住がお伝えしました。
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