今日公表した適時開示「CBP501臨床開発完了目標時期の変更について」のとおり、これまで「2027年目標」と掲げてきたCBP501新薬承認・上市の目標時期を変更することになりました。
この変更を巡って、投資家の皆様には大変なご心配をおかけしています。
変更の理由はシンプルで、時間の経過による「時期」の問題のみです。
現時点で欧州規制当局から臨床第3相試験開始承認が未だ獲得できておらず、仮にこのあとすぐに開始承認を得られたとしても2027年の目標を達成できる可能性は実質的にとても小さくなったのが、変更判断の背景です。
それ以外の何かが起きたわけではありません。
「時期の不確実性」としてお伝えしているとおり、開始承認を獲得できる時期については、私たちのみではどうにもし難い不確実性があります。
早いほうにも遅いほうにも、何も確実なことが言えない状態が続いています。
そんな中で私たちは、2027年承認・上市の目標を達成するべく、自分たちにできることを最速・最善で進めてきました。
現在も、可能な限り最速・最善の対応を続けています。
しかし、試験実施・新薬承認申請などに要する期間を現実的な範囲でかなり短めに想定したとしても、2027年目標の実現可能性は実質的にかなり小さくなったと言わざるを得ません。
この状況に至ったことは、私たちも本当に残念に思っています。
私たちは従来から、実質的にかなり小さくなった可能性をギリギリまで「可能性はある」と強弁することなく、「可能性がないわけではないが実質的にほぼない」という時点で正直に公表するとお伝えしてきました。
その基準に基づいて、今回、このまま2027年を開発完了目標時期として掲げ続けるのは適切でないと取締役会で判断し、公表に至ったものです。
しつこく繰り返しますが、今回の変更は、突然何か悪いことが起きた結果ではまったくありません。
欧州臨床開発をとりやめたり米国への移行を検討したりといった対応が必要になるような「時期以外の不確実性」は、現在も低い状態が続いており、新たな懸念が発生する兆候もありません。
臨床第3相試験や新薬承認申請が最も理想的に進んだ場合の期間の想定を変更しなければならないような事象も起きていません。
もちろん、キャンバスの企業価値の根幹のひとつであるCBP501の抗がん剤としてのポテンシャルに影響を及ぼすような事態は何一つ発生していません。
また、資金面の状況も変わりありません。
いただいているお問合せの中には「資金は大丈夫か」というものもありました。
株式の希薄化による株主価値の毀損などを先回りでご心配なのだと思われますが、幸いなことに私たちは臨床第3相試験開始には全く問題のない資金を現有しており、開始承認取得時期の不確実性を抱えるこの状況で新たな資金手当をするような必要も必然性もありません。
「2027年」に代わる新しい目標に関しては、現在申請中である臨床第3相試験開始承認を獲得したあとで、当該開始承認の内容等も考慮して、改めてお知らせすることにしました。
これに関して「これまで同様に、たとえば2028年などと具体的に掲げるべき」などさまざまなご意見があると承知していますが、開始承認獲得時期という明確な「時期の不確実性」が眼の前にある状態なのに一方で具体的な時期目標を設定するのは投資家の皆様のご判断を混乱させるおそれもあり、今回は見送りました。
もともと、臨床第3相試験に必要な期間には、開始承認の内容も大きく影響します。
次に目標を掲げる際には、開始承認の内容などもしっかり考慮して、明確な目標を掲げたいと考えています。
開示資料末尾にも記したとおり、一日でも早い開始承認獲得とその後の迅速な試験進⾏によって可能な限り早い新薬承認・上市を目指す私たちの方針には、一切変更ありません。
引き続きご支援をよろしくお願いいたします。
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