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創薬/Discovery

創薬/Discovery

CanBasの創薬アプローチ

世界中の製薬企業やベンチャー企業、大学等の研究者開発者たちは、
「癌を特異的に殺す方法」
すなわち
「正常細胞や正常組織に影響を与えず癌だけを殺す方法」
の開発実用化を目指し、それぞれの強み・特色を活かした研究開発に日々しのぎを削っています。

この実現のために、さまざまなコンセプトが生まれ、さまざまなアプローチで開発が進められてきました。
たとえば、癌にまつわる特徴的なシグナル伝達経路上の分子をターゲットとするアプローチ(一般には「分子標的薬」と呼ばれます)や、癌細胞が提示する特徴的な抗原に反応する抗体によるアプローチは、「特定の癌細胞でだけ作用する(正常細胞には影響しない)薬剤」を創ろうとするコンセプトです。また他の例では、DDS(薬剤運搬システム)を用いるアプローチは、正常細胞に抗癌剤を触れさせないコンセプトです。
(なお、最近の「免疫チェックポイント阻害剤」をはじめとする癌免疫領域のアプローチは、癌患者様の余命を伸ばすにとどまらず治癒にまで踏み出す可能性のある、画期的な創薬アプローチと考えられています。)

その中でキャンバスは、「大部分の癌細胞の細胞周期(細胞分裂に至る過程)が正常細胞と異なること」に着目する独特の創薬アプローチで、この研究開発競争に挑んでいます。
細胞内で働いている分子を取り出してスクリーニングする「ハイスループットスクリーニング」は採用せず、細胞の中で起きることはブラックボックスであると考え、生きている細胞の挙動(表現型)に答を訊く「細胞の表現型によるスクリーニング」を行っています。

このアプローチは、一見、時代遅れに見えるかもしれません。
しかしながら、当社はこのアプローチに自信を持っています。

現在までに「有望な標的分子」と称されていたものの多くが、その後の科学的知見の増加により次々に脱落し、あるいは期待したような結果を出せないでいます。その背景を探ると、以前はシンプルな1本道のシグナル伝達経路と考えられていたものの多くに、ほかにも多数のバイパス経路や分岐が存在することが判明しています。人間の身体の構造は多くの場合、そんなに単純なものではありません。
標的とした分子の働きへの依存が大きい(バイパス経路が少ない)ケースでは、分子標的型のアプローチは「癌を特異的に殺す」ための有効な手段です。
キャンバスのアプローチは、そうでないケースに幅広く対応できるものです。

また、「分子標的薬」は、標的分子が判明しないケースには対応できません。

「分子標的薬」が全盛となった当初のコンセプトは、「多くの癌には何らかの標的となる分子がある」という予測を踏まえ、
「標的に照準を絞った薬剤を標的の数だけ準備することができれば、大多数の癌を特異的に殺すことができる」
という考え方が基盤となっています。

しかしながら現実は、残念なことにそうならないままです。
この円グラフは、非小細胞肺癌(一般にいわれる「肺癌」の大半を占めます)の患者様の遺伝子型の分布を示したものです。
右上に示した部分が、既に標的分子が発見され、「テイラーメイド」な薬剤があり、引き続き製薬企業がこぞって開発を進めている領域です。
一方、残りの部分に属する患者様は、癌と診断されて最新の個別化医療に沿って遺伝子を調べ上げたとしても、それ特有の薬剤は存在せず、昔ながらの標準治療、すなわち、このグラフの非小細胞肺癌の場合にはシスプラチンなどのプラチナ製剤を含む2剤併用療法しか選択肢がありません。

この領域(pan-wild type)においては、今後も当面の間は従来型の細胞傷害性抗癌剤が必要とされ続けるとともに、特定の標的分子による絞り込みを要しない薬剤の登場も期待され続けると考えられ、そこではキャンバスの創薬アプローチが有効であると考えています。

(なお、ここではご紹介していませんが、免疫チェックポイント阻害剤の登場で、標的分子に関わらず全体の約20%の患者様に新たな選択肢ができています。)