CanBas

サイトマップ

お問い合わせ

ENGLISH

IR情報

IR情報

決算説明会資料 

2019.2.20 2019年6月期第2四半期決算説明会


《配付資料》

2019年6月期第2四半期決算説明会資料(2019年2月20日)

《質疑応答(要旨)》

Q. CBP501フェーズ1b拡大相試験について。2019年1月から投与開始して来年度前半中(2019年12月まで)組み入れ完了の予定と認識しているが、このスケジュールは変わっていないか。また、その後の投与期間を考えると、臨床データの獲得はさらに遅くなるのか。

A. (加登住)来年度前半に組み入れを終えようという計画は基本的には変わっていない。資金面の不確定要因はあるが、私見ではあるが既発行の転換社債や新株予約権による調達でカバーできそうだと考えている。また、提携等による資金獲得活動も引き続き最優先で進めたい。
(河邊)組み入れ後の最長投与期間は6ヶ月程度。実際には、良い兆候がある場合には投与開始から2-3ヶ月で見えてくるので、提携交渉等に使う臨床データは早めに獲得できる。
なお、組み入れペースについて追加情報がある。当初、組み入れに際してバイオプシーで組織を2回採取することから、患者さんのインフォームドコンセントが取りづらくペースが遅延するかもしれないと懸念していた。しかし、実際に始めてみると組み入れのペースは(用量漸増相ほどのスピードではないが)思いのほか落ちていない。組織採取への同意がハードルになっていない
他の同様の臨床試験が次々に結果が出て終了しているため、当初想定していたよりも患者さんの争奪戦が沈静化している面もある。また、最近の事例では、ある別の著名病院で実施されている臨床試験に行く予定だった患者さんが「こちらの臨床試験のほうが良い」とCBP501の臨床試験に参加してくださったという話が届いている。



Q. 膵臓癌でICI(免疫チェックポイント阻害剤)とCBP501の併用の効果が期待できると考えられているメカニズムを教えてほしい。

A. (河邊)膵臓癌などでICIが効かない理由としていわれている主な理由が4つくらいあるが、CBP501はそのうち2つに関係している。
ICIは、免疫が活発に機能している状態(免疫ホット)だと効きやすいが、免疫コールド(閑散)や免疫デザート(砂漠)と呼ばれる状態だと効かない。免疫のブレーキを外しても、そもそもそこに攻撃側の細胞が少ない/いないから。
それを免疫ホットにしてやる(ICIを効きやすくする)方法のひとつは、癌細胞に「免疫原性細胞死」を起こさせること。そうすることで免疫細胞が集まってくる。CBP501は免疫原性細胞死を増やすことが、マウスまでの実験で確認されている。
もうひとつは、マクロファージなどが免疫細胞に「来るな」とシグナルを出して免疫コールドや免疫デザートの状態を作り出しているので、それを減らすこと。これに対して、CBP501はマクロファージを抑制することがマウスまでの実験で確認されている。



Q. 提携の獲得に向けてどのような状況か。

A. (河邊)臨床試験の結果を見せるしかないという状態。
現在、用量漸増相のデータを持って、何巡目かの接触をしている。好感触は少しずつ増えている。
守秘義務契約が締結できた先とは直近のデータで話ができており、理解が深まるとともに興味の度合いも深まっていると感じている。



Q. CBP501フェーズ1b拡大相では、大腸癌と膵臓癌の、どういう患者を選定しているのか

A. (河邊)標準治療2ラインは少なくとも済んでいる、3ライン目以降の患者さん。
さらに大腸癌については、ICIの奏効率が高いことがわかっているMSI(マイクロサテライト不安定性)の患者さんは除き、MSSのみ。ヒストリカルに「ICIの効く可能性はゼロ」と言える患者群。
ヒストリカルの数字について言えば、凄い勢いで併用の臨床試験が進んでいるのでヒストリカルの数字がとても固くなってきている。そのため、ヒストリカルの奏効率の低い癌腫であれば、小規模の臨床試験でも効果の感触に説得力がある。



Q. 拡大相で効果が確認できた場合、試験にあと10人くらい追加してそのまま申請(少人数・優先審査)というシナリオはないのか。

A. (河邊)既承認薬の適応拡大ならともかく、初めての承認なので、いくら膵臓癌でも100人規模のピボタル試験は必要だろうと考えている。
奏効率が例えばヒストリカルゼロを50%にあげるなどよほど高ければ別だが、ピボタル試験はそれなりの規模を求められると考えている。



Q. 富士フイルムとの共同研究はその後どのように進捗しているか。

A. (河邊)プロジェクトは具体的な成果を出しつつ順調に進んでいるが、どのタイミングでどのように公表するかについては先方の意向もあるのでここではコメントを差し控える。