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創薬事業とは

当社は、細胞周期に関する基礎研究の成果をもとに、正常細胞に影響が少ない抗癌剤の研究及び開発を単一事業として行っている、創薬企業です。

(1) 基本戦略
  当社の基本戦略は次のとおりです。
  ○正常細胞に影響が少ない抗癌剤の開発を目指し、その作用メカニズムの候補と考えられる
   G2チェックポイント阻害のメカニズムに着目して研究開発を行う。
  ○当社の薬剤スクリーニング法により創出・獲得した複数の医薬品候補化合物によって、
   開発パイプラインを 構築する。
  ○抗癌剤の開発経験が豊富で当社の開発戦略に合致するCRO(Contract Research
   Organization:臨床試験におけるモニタリングやデータマネジメント、統計解析を
   製薬企業の委託のもとに行う事業体)等の外部専門機関、科学顧問団を活用する。
  ○当社の権利を最大限確保するため、開発段階と当社の財務体力等に応じた
   適切な戦略提携を製薬企業等との 間で行うことによって、価値連鎖を補完・完結する。

当社は、上記の戦略を適切に実行することにより、医薬品候補化合物の開発を速やかに進め、いち早く上市して当社の企業価値を高めるとともに、当社の開発リスクを分散低減していきたいと考えています。

(2) 創薬事業
  ① 医薬品の一般的な研究開発プロセス
    医薬品の研究開発プロセスは一般に、テーマに沿った化合物を探索し((a)探索研究)、
    獲得・創出された化合物をより最適なものに改良し((b)最適化)、
    動物での検証((c)前臨床試験)を実施した後、各国の医薬品許認可審査機関
    (日本の場合は厚生労働省、米国の場合はFDA(Food and Drug Administration:
    米国食品医薬品局)など。以下「許認可当局」といいます)に臨床試験開始を
    申請((d)IND申請)し、その監督下でヒトでの検証を行い((e)臨床試験)、
    許認可当局に対する申請((f)新薬承認申請、NDA申請)を経て
    医薬品としての承認取得に至り、その後上市・販売するというものであります。
    この過程のうち、(a)探索研究から(e)臨床試験の初期段階に至る領域の活動は、
    「製薬」全般と区別し「創薬」(Drug Discovery)と一般に呼ばれており、
    当社は、主にこの領域の活動を担う「創薬」企業です。

G2チェックポイント阻害のメカニズムに着目した研究開発

 

 (a) 探索研究
    新薬のもとになる候補化合物を探し出す研究を探索研究といいます。
    一般にこの段階では、大量の化合物の中から目的の作用を持つものを
    探し出すための薬剤スクリーニング法によって、一定以上の活性を持つ
    化合物(一般に「ヒット化合物」呼ばれます)を選別します。

 (b) 最適化
    探索研究で得られたヒット化合物をもとに、構造の一部を改変して異なる物理的・
    化学的特性を持つ複数の化合物を新規に合成し、スクリーニングによる選別と
    病態モデル動物による実験を繰り返して、期待どおりの作用を示すひとつ又は
    少数の開発候補化合物(一般に「リード化合物」と呼ばれます)を獲得します。

 (c) 前臨床試験(非臨床試験)
    最適化が終了しその後の開発続行を決定した医薬品候補化合物について、
    動物実験でデータを収集し、許認可当局に対するIND申請の準備を行う
    段階です。
    非臨床試験のうち、許認可当局へのIND申請に必要なデータを収集するために
    実施される試験については、特に 「前臨床試験」と呼ばれます。臨床試験に
    おける医薬品候補化合物の投与量や投与期間を選択するために十分な
    信頼性のある情報を得る必要があることから、許認可当局の定めた基準に
    則って実施されます。

 (d) IND(Investigational New Drug)申請
    米国における臨床試験申請で使われる用語で、医薬品候補化合物についての
    情報をまとめた臨床試験実施申請資料を「新薬臨床試験開始届」として
    FDAに提出し、臨床試験実施の承認を得るものです。

 (e) 臨床試験
    前臨床試験の結果、有効性及び安全性の観点から有用な医薬品になり得る
    可能性が認められた場合、十分な検討 の上で、臨床試験が実施されます。
    臨床試験においては、個々の医薬品候補化合物について特徴を科学的に
    検討し、論理的で段階的な手続によって 開発が進められます。
    一般に臨床試験は、3つの「相」に分かれていると理解されています。
    第1相では、少人数(一般に10名から50名程度)のヒトに投与して、許容投与量
    などを確認します。続いて第2相では、中規模(50名から200名程度)の
    被験者に投与し、安全性とともに、医薬品候補化合物の有効性が評価されます。
    第3相では、多数(200名から1,000名、場合によってはそれ以上の人数)の
    被験者に投与し、第1相・第2相で得られた安全性や有効性に関するデータを
    確認・実証します。

 (ⅰ) 第1相
 第1相は、医薬品候補化合物を初めてヒトに投与することから開始されます。
 通常、この相の試験は、治療効果を見ることを目的とせず、比較的少数の健康な志願者で実施されます。強い毒性を持つ可能性のある候補薬剤(たとえば抗癌剤)では、対象疾患を持つ被験者を対象として試験が実施されます。
第1相で実施される試験は、通常、次のうちひとつ又はその組合せの観点から行われます。
     (ア)初期の安全性・許容投与量の推測
 第2相以降の臨床試験のために必要と想定される用量範囲の許容投与量を決定し、予測される副作用の性質を判断します。
   (イ)薬物動態試験
 医薬品候補化合物の吸収、分布、代謝、排泄に関する特徴を検出します。薬物動態試験は開発計画全体を通して行われます。
   (ウ)薬力学的な評価
 薬力学試験及び血中濃度と反応に関する試験を行うことによって、医薬品候補化合物の有効性について初期的な推測が可能になる場合もあり、また、用法・用量の設定の参考にします。
 (エ)初期の薬効評価
 薬効又は予想される治療上の利益の予備的検討が、副次的な目的として第1相試験で行われることがあります。
 (ⅱ)第2相
 第2相は、通常、対象疾患を持つ被験者における治療効果の探索を主な目的とする試験を開始する段階です。
 第1相試験よりも被験者数を増やし、その後に続けられる試験での用法・用量を決定し、設定される可能性のある評価項目や治療方法(他剤との併用を含む)等を検討・評価します。
 (ⅲ)第3相
 第3相は、通常、治療上の利益を証明若しくは確認することを主目的とする試験を開始する段階です。
 第2相試験よりも投与患者数をさらに増やし、治療効果の既存薬剤との比較データ、副作用のデータ等を収集することによって、意図した適応疾患及び対象患者群において医薬品候補化合物が安全かつ有効であるという第2相試験で蓄積された予備的な証拠をさらに検証し、新薬として承認されるための適切な根拠となるデータを得ることを目的とします。

 (f) 新薬承認申請(New Drug Application)
    新薬承認申請書類を作成し、許認可当局に提出します。
    この申請が承認されれば、対象の国や地域における販売が
    可能になります。
    なお、医薬品の承認後に、承認された適応に関連する追加的な試験が行われる
    ことがあり、これを第4相試験と呼ぶことがあります。

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