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小さな進捗のお知らせと四半期決算短信

2016年11月15日 12:00

加登住 眞

11月11日に、第1四半期決算短信を公表しました。
こちらについては後で少し触れるとして、今日のブログはこれとは別の、小さな進捗のお知らせから。

キャンバスの抗癌剤候補化合物CBS9106を米国Stemline社にライセンスしてから約2年が経過しました。
ライセンスした当時(2014年12月)の時点では、前臨床試験は終了していたものの、未だ臨床試験が始まる前の段階でした。

2014年12月26日 Stemline社とのライセンス契約締結のお知らせ
2015年1月8日 補足情報

キャンバスはCBS9106の開発進捗について、Stemline社の公表情報をもとにした開示をおこなっています。同社に先駆けて何かを発表することはありません。
もちろん、業績に影響を及ぼすような情報については速やかに開示します。

その後の進捗については、既に公表した以下のプレスリリースのとおりです。

2015年12月24日 臨床試験開始申請(IND申請)完了のお知らせ
2016年5月6日 臨床第1相試験開始および開始用量の投与完了のお知らせ

ここからが「進捗のお知らせ」です。

Stemline社は(キャンバスも同様ですが)四半期ごとに臨床試験の進捗についても公表しています。

これまで同社は、SL-801(CBS9106)について

(SL-801) is currently enrolling patients with advanced solid tumors.

と記載していました。

前回の第2四半期(同社の第3四半期は4月から6月まで)には

The first and second dosing cohorts have cleared, and the third cohort is currently enrolling. Trial updates expected later this year and on into next year.

と追記され、キャンバスもこれを受けて決算説明資料
「第2コホートも完了し、第3コホートへの投与中」
「2016年末から2017年初にかけてアップデート報告される予定」
とお知らせしました。

コホート(被験者群)については、2016年5月6日のブログ記事『CBS9106臨床試験スタート!』をご参照ください。

直近になって、Stemline社のウェブサイトに新しい公表情報が加わりました。
同社第3四半期の情報開示です。

2016年11月8日 Third Quarter 2016 Financial Results and Highlights Recent Regulatory and Clinical Progress

新しい記載は次のとおりです。

A Phase 1 trial with SL-801 is open and enrolling patients with advanced solid tumors, and a Phase 1 trial in hematologic malignancies is planned.

(参考訳)
SL-801 [注:当社からライセンスしたCBS9106の同社における開発コード] は、進行固形癌患者を対象とした臨床第1相試験の組入れを進めている。また、血液癌を対象とする臨床第1相試験を計画中である。

この記載はキャンバスにとっても嬉しい知らせでした。

何しろ、抗癌剤の臨床試験はいつ何が起きるかわかりません。
特にCBS9106(SL-801)の今回の臨床試験はfirst-in-human、ヒトに初めて投与する試験です。
試験管内や動物(マウスやラット、場合によってはイヌやサル)で事前に獲得したデータは、さほどあてになりません。
少し古いデータですが2004年に科学雑誌Natureに掲載された記事によると、抗癌剤候補化合物の臨床第1相試験が成功し次の相に進む確率は60%弱と報告されています。
他の領域を含めた医薬品全体では65~70%ですから、あまり変わらないとはいえ若干成功率が低めです。

今回の新しい記載の前半では、これまでの臨床第1相試験の第1・第2コホートで漸増した用量で大きなトラブルが発生せず、現在も大きな懸念がないことが示されています。

また、後半では、血液癌を対象とする臨床第1相試験の計画が公表されました。
あまり希望的な観測は禁物ですが、進行固形癌を対象とする最初の臨床第1相試験だけに留めず血液癌にも臨床試験を展開する価値があるとStemline社が判断したと考えていただいて差し支えないと思われます。

この展開の可能性はキャンバスとのライセンス契約で当初から想定されており、これによってキャンバスに新たな収益が発生するわけではありません。
とはいえ、ライセンスアウト先でキャンバスの創出した化合物が順調に開発されている知らせは、収益面のみならず、キャンバスのような創薬企業の企業価値の源泉となる「創薬力」の傍証として、重要な価値のあることだと考えています。

✽ ✽ ✽

冒頭でお知らせしたとおり、キャンバスは11月11日、第1四半期決算短信を公表しました。

第1四半期の事業収益(一般の会社でいう「売上高」)は27百万円。
公表済み業績予想のペース(第2四半期までで50百万円・通期で105百万円)よりも若干上回りました。
これまでどおり全額がStemline社から受領する技術アドバイザリーフィーです。

第1四半期の営業損失は135百万円となり、公表済み業績予想のペース(第2四半期までで319百万円・通期で630百万円)をやや下回りました。
昨年の第1四半期の営業損失(69百万円)を上回ったのは、主にCBP501臨床試験の準備を進めていることによるものです。
臨床試験準備の進捗は業績に大きく影響します。
適時にできるだけ詳しくお伝えできるよう、このブログをはじめとするIR(投資家向け情報開示)の充実をこれまで以上に心掛けていきます。

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