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決算短信を読む

2016年08月13日 20:40

加登住 眞

昨日『2016(平成28)年6月期決算短信』を公表しました。

このブログに昨年、キャンバス決算短信の読みかたという記事を書きました。
この「読みかた」に概ね沿って、今回公表した決算短信も解説していきます。

事業収益は見通しどおりの計上となりました

事業収益(一般の決算でいう「売上高」。詳細は『なぜ「売上高」でなく「事業収益」なのか』をご参照ください)は、期首に公表した見通しどおり、105百万円を計上しました。
この内容は、2014年12月に提携したStemline社から受領した技術アドバイザリーフィーです。
技術アドバイザリーフィーは、契約開始から4年間(これから約2年半)、ほぼ安定的な収益となる見通しです。

「ほぼ」安定的とか「これから約2年半」とか、ご不安にさせてしまうでしょうか。
突然相手方から提携契約の解除を通告されるようなこともあり得るのが、私たちの業界です。
CBS9106の契約内容と現在までの順調な進捗から考えるとすぐにそのような事態が生じるとはかなり考えづらいのですが、正確を期してこのような表現にしています。

もちろん私たちはこの事業収益で満足しているわけではなく、決算短信添付資料14ページからの「経営方針」「会社の対処すべき課題」に記載しているとおり、CBP501の提携推進や、CBS9106でStemline社との契約の対象外となっている地域(日本・中国・台湾・韓国)での提携パートナー獲得などを目指して活動しています。

赤字幅は前期に比べ拡大しました

営業損益は△399百万円と、2015年6月期よりも約1.1億円、営業赤字幅が拡大しました。
前年と比べて金額の大きくなった費用は「研究開発費」です。

昨年のブログ記事で私は、このように書いています。

2016年6月期の予想では、フェーズ2b試験に備えたCBP501原薬製造費用が約1億円含まれるなど、臨床試験に直結する開発費支出を計画しています。財務的な事情から一時保留としてきたCBP501開発の進捗へここから大きく舵を切る、私たちの意思表明です。

この意思表明のとおり、2016年6月期のキャンバスの開発費予算では、次の臨床試験に備えたCBP501原薬製造費用を予算化していました。これに実際にかかった費用は、およそ110百万円。
さらに、2016年に入ってからは次の臨床試験に向けた具体的な準備活動も始まっており、このために期首予算外の費用(これも「開発費」に含まれます)がかかっています。

また、これまでも随時お知らせしているようにキャンバスはこのところ、「次世代CBPプロジェクト」をはじめとする新たな化合物パイプライン創出に向けて基礎研究活動を増加させています。
これに伴う研究用消耗品費などの費用(「研究費」に含まれます)が、前年に比べ合計約20百万円増加しました。

研究開発費は、将来のキャンバスの企業価値の源泉です。
2016年6月期に増加した研究開発費はいずれも「前向き」なものです。

これらの増加分を吸収するべく、他の費用の削減に努めました。
その結果、最終的に営業損益△399百万円となったものです。

業績見通し ~臨床試験開始を計画しています~

決算短信の最初のページには、最下部に「3. 平成29年6月期の業績予想」という項目があります。
この数字が前年と大きく異なることにお気づきのかたも多いと思います。

事業収益見通しは、通期105百万円。
前回同様、
「既存の提携契約が解消されるなどのような特殊な事態が発生しない限り見込むことのできる、事業収益の最小見込み値
のみを表示しています。
これを上ブレさせるのが、経営の最優先課題です。

営業損益は△630百万円と、2016年6月期よりもさらに大きい営業赤字の見通しを掲載しています。
この増加見通しの大半は、
新規パイプライン化合物最適化にかかる費用の増加
CBP501臨床試験費用
です。

新規パイプラインに関しては、キャンバス創業から一貫して研究開発を進めてきたTAT-S216からCBP501に至る系譜に属するペプチド型の新規化合物や、既に公表しているとおりファルマバレーとの共同研究を始めたIDO/TDO阻害剤など、複数の系統の化合物が、最適化(前臨床試験に進めることのできる化合物に仕上げる作業)の段階にあります。
基礎研究段階と開発段階をつなぐ大切な段階であり、必要なコストを掛けて進めていきます。

CBP501臨床試験費用は、2017年6月期に最大約240百万円発生すると想定しています。
「最大」というのは、実際に開始できる時期によって2017年6月期の費用が大きく変動するためです。
順調に進めば2017年6月期前半の開始も可能なペースで準備を進めており、業績見通しにおいては第1四半期中のスタートを想定しています(そのため、費用見通しとしては最大値になっています)。
ただ、実際に開始できるタイミングについてはさまざまな不確定要因が未だ残っているため、現時点で明確なことはお話しできません。
現在は「遅くとも2017年6月末までにスタート」を目標とし、可能な限り前倒しできるよう努めています。

今回の臨床試験開始計画について、これ以上の詳細はこのブログ記事では触れないことにします。
決算説明の機会にしっかりとご説明する予定ですので、ぜひ、8月18日アナリスト向け説明会後に公開予定の動画や、8月24日のインターネット会社説明会をご注目ください。

同時公表の為替差損について

決算短信と同時にもうひとつ、『為替差損の計上に関するお知らせ』を公表しています。
2016年5月にも同じタイトルの適時開示で「為替差損6,853千円を計上しました」と公表しており、今回の公表金額13,930千円と合わせて20百万円以上の為替差損か! と勘違いされてはいけないので、少しくどくどと説明文を記載しました。
前回のものは第3四半期累計期間(9ヶ月間)の為替差損額、今回のものは通期(12ヶ月間)の為替差損額です。
差損の内容は前回同様、事業上必要な最低額を外貨で保有している預金残高の為替変動のみで、特段の問題はありません。

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